活字中毒って死語ですか?

「活字中毒」という言葉を知ったのは、そんなにはっきり記憶にはないけれど、きっと椎名誠さんの『素敵な活字中毒者』(集英社文庫)とか『もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵』(角川文庫)を手にした頃のことだったろう思う。

後者についてはその頃テレビドラマにもなっていたはずで、観た記憶がある。なんにも覚えてないけれど、「観た!」という確信だけ不思議とある。

僕自身はとくに活字中毒者であったことはない。

最近ツイートで、「本を持たずに家を出てしまったのでそわそわする」というようなことを書いたけれど、そわそわする時もあるけれど平気な時もある。その程度。

だいたい、本を持っていなくてもiPhoneさえ持っていたら、そこにキンドルが入ってるしキンドル内に読みたい電子本がいくらでも入ってる。読む物には困らない。

最近ふと「活字中毒」という言葉を使ったのだけれど、今時「活字中毒」なんて言葉はどういうことになってるんだろうと思った。使う人いるんだろうか? と。

最近の本は活字ではないわけで、現代に「活字中毒」と同じ意味合いの言葉が作られるとしたら、何と言えばいいんだろうと考えてみたけれど、思いつかない。

しかし、ツイートを検索してみると、今でも、どうも若いらしい人たちも「活字中毒」って使っているみたい。死語ではないのね。

昨年の大晦日に山羊ブックスさんでリシャールの『詩と深さ』を買った時、山羊さんに、この本が活版印刷だってことをさりげなく教えていただいて、本の内容にしか注意がいってなかった自分を恥じた、ということがあった。

古本を読む人は、今でも「活字」を読んでいるわけですね。

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子供の頃どんなRPGをやっていたか

子供の時の記憶はまず時系列がはっきりしない。どれが先でどれが後かしばしば分からない。あと、覚えていると思っていることも、当時のことを正確に再現し得ているわけではちっともない。

自分の記憶がどのくらい不正確かということをまざまざと見せつけられるのは、子どもの時にプレイしたゲームを今見た時。

「ええっ、こんなんだったっけ!?」

となる。たいていおそろしく美化された状態で記憶に収納されていて、それを想起した時の不思議に甘美な感じというのは、捏造された記憶にもとづいているわけで、つまりは嘘である。

と言ってしまうと身も蓋もないけれど、嘘というか盛っているというか、現実(事実)とはぜんぜん違うものを思い描いて陶酔するというのは、人間が持っている面白い能力の一つで。

思い描き得るものすべてが現実べったりで、幻想の入る余地がまったくないとしたら、僕なんかこの年まで生きていられなかっただろう。それは僕に限ったことではないと思う。

「子供の頃どんなRPGをやっていたか」ということについて書こうと思っていたのに、枕で妙に尺を取ってしまったので、このトピックについては一言で済ませようと思う。

ザナドゥ以来かなり長い間熱心なファルコムファンでした。ザナドゥ、イース、ロマンシア、ソーサリアンとか、そういったところ。ファミコンとかのゲーム機でなく、パソコンでやってました。まあ、おたくでした。

ファルコム壁紙
https://www.falcom.co.jp/download/w_paper/index.html

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「好きな出版社ランキング」続き、白水社のこと

前回の記事の最後、ベスト5にしれっと、それまでに言及していなかった出版社をふたつ混ぜておりました。

白水社と岩波書店。

岩波書店は、外国文学好きなブンコスキーとしては、どうしたってたびたび岩波文庫の赤帯(時々青帯)のお世話になるわけで、あげないわけにいかない。

そして白水社。

外国文学の中でもとりわけフランス文学に、澁澤龍彦や生田耕作に導かれて入っていった身としては、白水社さんにはいろいろな面でお世話になってます。

白水Uブックスや文庫クセジュなど、フランス文学関係の諸々の本はもとより、なんといってもフランス語の語学学習書も!

上の写真は手近にあった語学学習書から白水社の分だけを積んでみたもの。

白水社以外のものも積めばもっと高い塔になります。

こんだけ語学学習書があるのに、ぜんぜんフランス語しゃべれるようになってないのはなんでなんだぁー。

脱線しましたけど、そんなわけで、白水社はそうとう好きな出版社だといえます。1位でもいいくらい。

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好きな出版社ランキング

『ダ・ヴィンチ』の1月号にそんなアンケートがあった。

「自分ならどうかなぁ?」と考えてみた。

僕はブンコスキーなので、あんまり考えずに好きな出版社をあげたら、やっぱり文庫を出している出版社が真っ先に思い浮かぶ。筑摩とか河出とか。

最近は古典新訳文庫にずいぶんお世話になっているので、光文社も上位にあげたい。

講談社は学術文庫で欲しい本がポンポン出るんだけど、高くて手が出ないことが多いので、あえてあげたくない。悔しいから。

『杜甫全詩訳注』とかすごい欲しいんだけど、一巻あたり2000円から3000円で全四冊。しめて1万円くらい。いつ買えるんだか。

そうそう、講談社文芸文庫も高いんだった。

新潮文庫は、あまりに自然にそこにあるので、あらたまって「好きな出版社は?」と聞かれた時には、ついついスルーしてしまうけれど、好きな本の多くを新潮文庫で読んでいるので、あげなきゃと思う。

というようなことを勘案して、僕ならのベスト5を決めました。

1位 筑摩書房
2位 河出書房新社
3位 白水社
4位 岩波書店
5位 光文社

あ、新潮社が漏れちゃった。

シャレでベスト5とかやりましたけど、実際のところ、どこもみんなおんなじくらい好きです。

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昨年買ったゲームの話

最近、時々ツイッターで「文豪とアルケミスト」の話を出すので、ちょっとゲームの話を。

ゲームは嫌いじゃないけれど、単純にもう「やってる時間がない」んですよね。

こういうゲームが出てるよ(出るよ)、という情報に触れると、「ちょっとやってみたいなー」とは思うけれど、それを買ってやり始めたとしたら、自分の生活どういうことになるかなぁと想像すると、とても手が出せない。

そんな中、昨年2016年に買ってプレイしたゲームは3本(あれ? けっこう買ってた)。

The Banner Saga


シミュレーションRPGというジャンルのゲーム。ものすごくオーソドックスな剣と魔法のファンタジー的な世界観で、絵柄からくる雰囲気が和製RPGとぜんぜん違っていて、そういうところに惹かれました。

Life is Strange


『ドニー・ダーコ』という映画がちょっと好きで、これまでに何度か観てるんですが、このゲームをしている時の印象がすごく『ドニー・ダーコ』っぽかったです。タイムパラドックスに関わるSF要素と、思春期の自意識のヒリヒリした感じとかが。映像の演出の感じも。
オチに関しては、「なんで他の選択肢がないの!」とやきもきしたけれど。いいゲームでした。

Banished

シムシティの村版みたいなゲーム。
この手のゲームって何が面白いのかよく分からないけれど好きだから困っちゃう。
A列車で行こうなんか初代もやってるんですけど、あの「ポツ……ポツ……」と家が建っていくのをぼんやり見ているだけで幸せだった。箱庭ゲームのこの感じってなんなんでしょう。

というわけで、「文豪とアルケミスト」まったく関係ないけれど、昨年はこんなゲームをやりました、というお話でした。

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