4月のたにまち月いち、寸心堂書店も出店しております。
4月17日(金)から19日(日)まで、大阪古書会館にて。
4月のたにまち月いち、寸心堂書店も出店しております。
4月17日(金)から19日(日)まで、大阪古書会館にて。
2015年3月の「たにまち月いち古書即売会」に持ち込む新ネタを一部紹介いたします。
ローマ帝国関係のビジュアル大型本
先月出したギボンの『ローマ帝国衰亡史』に引き続き、ローマ帝国関係本。
『ローマ帝国衰亡史』も残ってます(つまり前回売れなかった)し、併せていかがでしょうか。
J.D.サリンジャー『フラニーとズーイ』『ナイン・ストーリーズ』
村上春樹訳『フラニーとズーイ』と柴田元幸訳『ナイン・ストーリーズ』です。あとおまけに新書と。
『ナイン・ストーリーズ』の冒頭にあって印象的な「バナナフィッシュ日和」に登場してすぐ退場するシーモアは、フラニーとズーイのお兄さん。
この2冊以外にも彼らの家族のことを書いた小説があって、それらをひっくるめて「グラス家サーガ」と呼ぶそうで。
日本の文庫にはたいてい解説とかあとがきがついているものですが、サリンジャーの本にはサリンジャーの意向でそういうものがありません。なので、解説やあとがきを読んでから本編を読むかどうか考えるという向きの方(けっこういると思うんですが、どうでしょう)には、とっかかりがなくて困っちゃいますね。
村上春樹訳『フラニーとズーイ』が出た時、新潮社のホームページで『フラニーとズーイ』特設サイトというのが作られました。そちらのウェブページを見たら、『フラニーとズーイ』読みたくなるんじゃないでしょうか?
期間限定カバー版の角川文庫日本文学3冊
夏目漱石『こころ』と太宰治『人間失格』と三島由紀夫『不道徳教育講座』の3冊。
この装幀のシリーズはけっこう好きなんですが、全部で何点出ているんでしょうね。
装幀とか装画とか、けっこう大切だと思います。
たまに装画のせいで買う気が失せて、本当に買わないで済ませてしまうなんていうことが、僕の場合はあります。
つい最近、まさに角川文庫で、そのタイトルの本が欲しいのに装画が気に入らないから買わなかったということがありました。
それが何の本だったかは黙っておきますが。
ジュール・ヴェルヌ『海底二万里』(新潮文庫)
装画でいえば、この本なんかは好きです。
上の写真ではちょっと色味が鮮やかな方に出ちゃいましたが、実際はもうちょっと落ち着いた色味でいい感じなのです。
さらに刊行当時の挿画も全部入っているということで、いま『海底二万里』を買うなら新潮の新訳版のこれじゃないでしょうか。
と、つい最近メビウス装画版を売っておいてこう言うのもなんですが。
新潮文庫は最近、スタークラシックス名作新訳コレクションと銘打って次々外国文学古典の新訳を出してくれていて、古典好きにとってはありがたいことです。
漱石『三四郎』と関連本
最近朝日新聞で『三四郎』が連載されていたそうで。
この機会に『三四郎』を文庫やなんかでまとめて読んでみようかなと思う人が出るかもと思って今回用意しましたが、遅かったかな?
僕が一番繰り返し読んだ漱石の小説は実は『三四郎』なのです。
だからどうなのよ、という感じですが。
アーシュラ・K・ル・グィン他『SF短編傑作選きょうも上天気』(角川文庫)
SF短編のアンソロジー。
冒頭のル・グィンの「オメラスから歩み去る人々」を読むためだけに買っても損はないと思います。
というくらい、僕自身はこの短編を気に入ってます。
切なく心に残る。
たにまち月いち古書即売会は3月20日(金)から22日(日)まで。大阪古書組合にて。
今月もよろしくお願いします。
今月も出ます。
今回は「オーク200古本祭り」と日程がかぶっていて、たとえば池崎書店さんなど、たにまちの方には出られないため、たにまちの方はなかなか大変みたいです。
わたくし寸心堂書店は微力ながら多少でも力になりたいと思い、ここ2回は売台一台しかやっていなかったのですが、今回は二台やることにしました。
一台は木箱を積んでいつもの感じのを並べて、もう一台は200円均一台にすることにしました。
これは実は四月の四天王寺の即売会の予行演習でもあります。四天王寺でも均一台、やります。
あと今回、たつる文庫さんと一冊堂さんも新しく参加されることになりました。お二方とも即売会はこれがはじめての参加ですので、どんな出し物が見られるのか楽しみにしております。
「たにまち月いち古書即売会」は、3月20日(金)から22日(日)までの3日間、大阪古書会館にて。
また、新ネタ紹介記事を書く余力があれば書きます。
それでは、今月もよろしくお願いします。
2015年2月の「たにまち月いち」の新ネタ紹介その3。
『絶版文庫三重奏』/『絶版文庫四重奏』(青弓社)
ブックガイドのようなものだけれど、取り上げられている本が絶版文庫なので、読んでみたいと思ってもその本が手に入るかどうか。
これらの本が出た頃よりインターネットでの本の流通量が格段に増えていると思うので、絶版文庫でも、ネットを通じて入手できるものがだいぶ増えてるだろうとは思います。
しかし、古本屋の店頭(や即売会)でばったり希少な本を見つけるのは、ネットで本を買うのとは違った楽しみがあると思います。
みなさん街の古本屋さんや古本即売会に足を運んでくださいね。
『カフカ・セレクション』(ちくま文庫)
絶版文庫といえば……。
ちくま文庫って絶版文庫率が高い気がします。気のせいかもしれませんが。
この『カフカ・セレクション』も、近いうちに重版かかるかもしれませんが、とりあえず今は絶版状態みたいです。2巻なんかアマゾンで随分値が上がってます。
僕はちくま文庫では、ヘルマン・ブロッホの『夢遊の人々』をこの数年探し続けているんですが、古本屋店頭でも大阪古書組合の市でもまだ見たことがありません。
『夢遊の人々』自体は単行本版や全集の端本で手に入れたので、読む分にはべつにちくま文庫版が手に入らなくても困らないんですが、これだけ探して見つからないと意地でも見つけてやろうという気になります。
むろんただ手に入れたいというだけであればネットで買えばいいわけなんですが、やっぱり直接手に入れたいです。
見つけたら相当テンション上がるだろうなぁ。
値段見てすぐテンション下がるかもしれないけれど。
『映画100年STORYまるかじり』3冊他映画ガイド本
新ネタ紹介その2ではミステリのガイド本を紹介しましたが、今度はその映画版。
昔の文学作品は毎日のように読んでいるけれど、昔の映画って滅多に観ません。
映画を観るというとだいたい最近の作品ばかり観ていて、昔の映画ってよほど意識的に観ようとしないと観る機会がありません。ちょっと残念です。
今はいろいろと昔の映画を観られる環境が整っているだろうと思うので、こうした映画ガイド本を見て、気になる昔の映画を観るようにしよう。そうしよう。
佐内正史写真集『a girl like you 君になりたい。』と『つばさ』
即売会の棚が活字の本ばかりだと華が足りないと思って写真集とかちょっと混ぜます。
活字の本でも装幀がかわいいのとかあればいいんですが、写真集とかデザイン系の本みたいに華のある本はなかなかないので、写真集を面出ししてみたりします。
でも、写真集なんてほとんど持っていないんですよね。すぐにネタが尽きると思います。仕入れなきゃ。
「新ネタ紹介その3」はこれにておしまい。
たにまち月いち古書即売会は2月20日(金)から22日(日)まで大阪古書組合にて。よろしくお願いします。
2015年2月の「たにまち月いち」の新ネタ紹介その2。
中村真一郎『全ての人は過ぎて行く』他、晩年の随筆集
売り出すにあたって読み返していると、手放したくなくなってきて困ってしまいます。
上の4冊はすべて、90年代にあちこちに書いた随筆風の文章を集めたものです。中村真一郎は1997年末に亡くなっているので、本当に最晩年の文章なども入っています。
僕にとって中村真一郎は、物心ついた頃にはすでに日本文学史上の人物という印象で、これらの文章が書かれた当時に僕もすでに生まれてはいたのだけれど、ぜんぜんタイムリーには読んでませんでした。
今このくらいの頃に書かれた随筆を読むと、僕にとってはそうとう面白いです。ああ、売りたくない。売れなくていいや。
『海外ミステリ名作100選』他、ミステリガイド本
ブックガイドの類いをパラパラ見るのは好きで、そういうのを覗いてはあれもこれも読みたくなって、そして古本屋通いをして安く売っているのを見つけては買い込んでくるということを、古本屋になる前からやっておりました。古本屋になってもやってます。
ミステリはこの手のガイド本がたくさんあっていいですね。
上記の中村真一郎もそこそこミステリ好きで、「私の好きな海外ミステリー・ベスト5」という文章も上記の4冊の本のうちにありました。
ちなみにそこで挙げられていた5作は、ヴァン・ダイン『僧正殺人事件』、エラリー・クイーン『Yの悲劇』、アガサ・クリスティー『アクロイド殺し』、クレイグ・ライス『スイートホーム殺人事件』、エドマンド・クリスピン『消えた玩具屋』でした。
J.B.スタンリー「ダイエット・クラブ」シリーズ全6巻
即売会でミステリをけっこう扱ってるんですが、実を言うと僕自身あまりミステリ好きとはいえません。
かつては好きで、ある時期までは日本のミステリまで含めてそこそこ読んでいたんですが、だんだんと読まなくなってしまいました。
べつに面白くなくなったとかではなくて、他の本を読むだけでいっぱいいっぱいになってきただけです。
それでも時々気晴らしに読むことがあって、比較的最近気晴らしに読んでいたのが、ミステリの中でもコージーという分野のものでした。
ミステリのジャンルの中にコージーというのがあるということを、けっこう最近になるまで知らなくて、ランダムハウスとか原書房が明らかにそれと分かるジャケットで出しているものを、短期間の間にごそっと集めてざざっと読みました。
一番好きなのは古本屋が主人公のアリス・キンバリー(クレオ・コイルの別名義)の「ミステリ書店」シリーズで、以前こそっと全5巻並べていたんですが残念ながらちっとも売れませんでした。
コージーといえば、だいたい30から40歳くらいまでの未婚あるいはバツイチの自営業の女性が主人公というイメージ(偏見)なんですが、この「ダイエット・クラブ」シリーズは、コージーでは珍しい男性が主人公のシリーズです。
ルイス・キャロル『ふしぎの国のアリス』(集英社文庫)
ジャケットのイラストが羽海野チカさんのバージョン。
最近の集英社文庫版は、萌え絵っぽくなっていて、それ自体はかわいい絵で嫌いじゃないんですが、『ふしぎの国のアリス』のジャケットとしてはなんかちょっと違う感があって、それだったら普通にジョン・テニエルの絵でいいんじゃないかなぁと思ってしまったりして。
集英社文庫は古典的作品のジャケットを漫画家さんに描かせたりやなんかして、面白い試みだとは思うけれども、ほとんど「これはイイ!」と思うものがないなか、羽海野チカさんのこれは、なんかけっこう好き。
他に集英社文庫の古典的作品のジャケットで気になっているのは、蒼井優さんのスナップを使ったシリーズ。漱石の『こころ』と武者小路実篤の『友情・初恋』は存在を確認したのだけれど、全部で何点あるんだろう。集めたい。
「新ネタ紹介その2」はこれにておしまい。
たにまち月いち古書即売会は2月20日(金)からです。よろしくお願いします。