2015年3月のたにまち月いち古書即売会

今月も出ます。

今回は「オーク200古本祭り」と日程がかぶっていて、たとえば池崎書店さんなど、たにまちの方には出られないため、たにまちの方はなかなか大変みたいです。

わたくし寸心堂書店は微力ながら多少でも力になりたいと思い、ここ2回は売台一台しかやっていなかったのですが、今回は二台やることにしました。

一台は木箱を積んでいつもの感じのを並べて、もう一台は200円均一台にすることにしました。

これは実は四月の四天王寺の即売会の予行演習でもあります。四天王寺でも均一台、やります。

あと今回、たつる文庫さんと一冊堂さんも新しく参加されることになりました。お二方とも即売会はこれがはじめての参加ですので、どんな出し物が見られるのか楽しみにしております。

「たにまち月いち古書即売会」は、3月20日(金)から22日(日)までの3日間、大阪古書会館にて。

また、新ネタ紹介記事を書く余力があれば書きます。

それでは、今月もよろしくお願いします。

たにまち月いち2015年2月の新ネタ紹介その3

2015年2月の「たにまち月いち」の新ネタ紹介その3。

 

Zeppan

『絶版文庫三重奏』/『絶版文庫四重奏』(青弓社)

ブックガイドのようなものだけれど、取り上げられている本が絶版文庫なので、読んでみたいと思ってもその本が手に入るかどうか。

これらの本が出た頃よりインターネットでの本の流通量が格段に増えていると思うので、絶版文庫でも、ネットを通じて入手できるものがだいぶ増えてるだろうとは思います。

しかし、古本屋の店頭(や即売会)でばったり希少な本を見つけるのは、ネットで本を買うのとは違った楽しみがあると思います。

みなさん街の古本屋さんや古本即売会に足を運んでくださいね。

 

Kafka

『カフカ・セレクション』(ちくま文庫)

絶版文庫といえば……。

ちくま文庫って絶版文庫率が高い気がします。気のせいかもしれませんが。

この『カフカ・セレクション』も、近いうちに重版かかるかもしれませんが、とりあえず今は絶版状態みたいです。2巻なんかアマゾンで随分値が上がってます。

僕はちくま文庫では、ヘルマン・ブロッホの『夢遊の人々』をこの数年探し続けているんですが、古本屋店頭でも大阪古書組合の市でもまだ見たことがありません。

『夢遊の人々』自体は単行本版や全集の端本で手に入れたので、読む分にはべつにちくま文庫版が手に入らなくても困らないんですが、これだけ探して見つからないと意地でも見つけてやろうという気になります。

むろんただ手に入れたいというだけであればネットで買えばいいわけなんですが、やっぱり直接手に入れたいです。

見つけたら相当テンション上がるだろうなぁ。

値段見てすぐテンション下がるかもしれないけれど。

 

Cinema

『映画100年STORYまるかじり』3冊他映画ガイド本

新ネタ紹介その2ではミステリのガイド本を紹介しましたが、今度はその映画版。

昔の文学作品は毎日のように読んでいるけれど、昔の映画って滅多に観ません。

映画を観るというとだいたい最近の作品ばかり観ていて、昔の映画ってよほど意識的に観ようとしないと観る機会がありません。ちょっと残念です。

今はいろいろと昔の映画を観られる環境が整っているだろうと思うので、こうした映画ガイド本を見て、気になる昔の映画を観るようにしよう。そうしよう。

 

Sanai

佐内正史写真集『a girl like you 君になりたい。』と『つばさ』

即売会の棚が活字の本ばかりだと華が足りないと思って写真集とかちょっと混ぜます。

活字の本でも装幀がかわいいのとかあればいいんですが、写真集とかデザイン系の本みたいに華のある本はなかなかないので、写真集を面出ししてみたりします。

でも、写真集なんてほとんど持っていないんですよね。すぐにネタが尽きると思います。仕入れなきゃ。

 

「新ネタ紹介その3」はこれにておしまい。

たにまち月いち古書即売会は2月20日(金)から22日(日)まで大阪古書組合にて。よろしくお願いします。

たにまち月いち2015年2月の新ネタ紹介その2

2015年2月の「たにまち月いち」の新ネタ紹介その2。

 

Nakashin

中村真一郎『全ての人は過ぎて行く』他、晩年の随筆集

売り出すにあたって読み返していると、手放したくなくなってきて困ってしまいます。

上の4冊はすべて、90年代にあちこちに書いた随筆風の文章を集めたものです。中村真一郎は1997年末に亡くなっているので、本当に最晩年の文章なども入っています。

僕にとって中村真一郎は、物心ついた頃にはすでに日本文学史上の人物という印象で、これらの文章が書かれた当時に僕もすでに生まれてはいたのだけれど、ぜんぜんタイムリーには読んでませんでした。

今このくらいの頃に書かれた随筆を読むと、僕にとってはそうとう面白いです。ああ、売りたくない。売れなくていいや。

 

Mystery

『海外ミステリ名作100選』他、ミステリガイド本

ブックガイドの類いをパラパラ見るのは好きで、そういうのを覗いてはあれもこれも読みたくなって、そして古本屋通いをして安く売っているのを見つけては買い込んでくるということを、古本屋になる前からやっておりました。古本屋になってもやってます。

ミステリはこの手のガイド本がたくさんあっていいですね。

上記の中村真一郎もそこそこミステリ好きで、「私の好きな海外ミステリー・ベスト5」という文章も上記の4冊の本のうちにありました。

ちなみにそこで挙げられていた5作は、ヴァン・ダイン『僧正殺人事件』、エラリー・クイーン『Yの悲劇』、アガサ・クリスティー『アクロイド殺し』、クレイグ・ライス『スイートホーム殺人事件』、エドマンド・クリスピン『消えた玩具屋』でした。

 

Dietclub

J.B.スタンリー「ダイエット・クラブ」シリーズ全6巻

即売会でミステリをけっこう扱ってるんですが、実を言うと僕自身あまりミステリ好きとはいえません。

かつては好きで、ある時期までは日本のミステリまで含めてそこそこ読んでいたんですが、だんだんと読まなくなってしまいました。

べつに面白くなくなったとかではなくて、他の本を読むだけでいっぱいいっぱいになってきただけです。

それでも時々気晴らしに読むことがあって、比較的最近気晴らしに読んでいたのが、ミステリの中でもコージーという分野のものでした。

ミステリのジャンルの中にコージーというのがあるということを、けっこう最近になるまで知らなくて、ランダムハウスとか原書房が明らかにそれと分かるジャケットで出しているものを、短期間の間にごそっと集めてざざっと読みました。

一番好きなのは古本屋が主人公のアリス・キンバリー(クレオ・コイルの別名義)の「ミステリ書店」シリーズで、以前こそっと全5巻並べていたんですが残念ながらちっとも売れませんでした。

コージーといえば、だいたい30から40歳くらいまでの未婚あるいはバツイチの自営業の女性が主人公というイメージ(偏見)なんですが、この「ダイエット・クラブ」シリーズは、コージーでは珍しい男性が主人公のシリーズです。

 

Alice

ルイス・キャロル『ふしぎの国のアリス』(集英社文庫)

ジャケットのイラストが羽海野チカさんのバージョン。

最近の集英社文庫版は、萌え絵っぽくなっていて、それ自体はかわいい絵で嫌いじゃないんですが、『ふしぎの国のアリス』のジャケットとしてはなんかちょっと違う感があって、それだったら普通にジョン・テニエルの絵でいいんじゃないかなぁと思ってしまったりして。

集英社文庫は古典的作品のジャケットを漫画家さんに描かせたりやなんかして、面白い試みだとは思うけれども、ほとんど「これはイイ!」と思うものがないなか、羽海野チカさんのこれは、なんかけっこう好き。

他に集英社文庫の古典的作品のジャケットで気になっているのは、蒼井優さんのスナップを使ったシリーズ。漱石の『こころ』と武者小路実篤の『友情・初恋』は存在を確認したのだけれど、全部で何点あるんだろう。集めたい。

 

「新ネタ紹介その2」はこれにておしまい。

たにまち月いち古書即売会は2月20日(金)からです。よろしくお願いします。

たにまち月いち2015年2月の新ネタ紹介その1

2015年2月の「たにまち月いち」に持って行く新ネタを一部紹介いたします。

 

Roma

エドワード・ギボン『ローマ帝国衰亡史』(ちくま学芸文庫)全10巻

全何巻といった巻数の多い揃いものは、一回の即売会に一つしか持ち込まないようにしようと思っていて、前回はホームズシリーズを、そして今回はこれ。

若い頃、ファンタジー好きに平行していくらか世界史好きだったので、昔からこの本は「いつか読みたい本」リストに入っていました。

結局なかなか手に入れられずにきて、わりと最近になってやっと全10巻一括で揃いました。

手に入れた時すぐ、一巻冒頭から読み始めたのですが、「あ、これは読み通せないわ」と思いました。若い時ならあるいは読めたかもしれないけれども。

時々、気になる皇帝の時代をつまみ読みするために手元に置いておきたい、という感じですね。

 

Hermetica

ヘルメス叢書『賢者の石について』他全7巻中6巻

先日の天三おかげ館の時から並べております。若干高いせいもあってか売れずに残っております。

ファンタジー好きだった頃に、澁澤龍彦の『黒魔術の手帖』をたまたま手にとって、そこから澁澤龍彦や種村季弘を読むようになって、その流れでヘルメス叢書に行き着きました。

全7巻中どうして6巻しかないんだろう。昔の自分はあと1巻どうして買わなかったのか。残念。

 

Donjuan

ギヨーム・アポリネール『若きドン・ジュアンの手柄ばなし』(河出文庫)とその原典のペーパーバック

アポリネールを読んだのも多分澁澤龍彦からの流れで、同じ河出文庫で出ているもう一冊『一万一千の鞭』では澁澤龍彦が解説とか書いていたような?

若い頃、澁澤龍彦が紹介するエロティックな文学作品は手に入れば手に入れてどんどん読んでおりました。

サドに始まりルイ・アラゴンの『イレーヌ』とかマンディアルグとか。けっこう白水uブックスに入っているものも多くて、そういうのは買いやすかったりしました。

何が買いやすかったかって、近所の天牛堺書店の均一台で安く見つけられたってことなんですが。

 

Kamo

ダニエル・ペナック『カモ少年と謎のペンフレンド』(白水uブックス)

同じ白水uブックスでも、ルイ・アラゴンやマンディアルグとはうってかわって、こちらはお子様にもおすすめの児童文学作品です。

『嵐が丘』と並べている理由は、『カモ少年と謎のペンフレンド』を読めば分かります。

しかし僕は、『カモ少年と謎のペンフレンド』を読んだ時にはまだ『嵐が丘』読んでませんでした。

その後わりとすぐに『嵐が丘』を読んだんですが、『嵐が丘』を読了した時「うーん」とうなりました。今でも考えるとうなってしまいます。

 

「新ネタ紹介その1」はこれにておしまい。

続いて「その2」が書けそうなら書いて更新したいと思っております。

たにまち月いち古書即売会は2月20日(金)からです。よろしくお願いします。

2015年2月のたにまち月いち古書即売会

出ます。

直前に天三おかげ館の即売会があり、直後には所属する市会の特別市もあるということで、2月の「たにまち月いち」に出るのは難しいかなと思っていたのですが、なんとかかんとか準備が間に合いそうなので出ることにしました。

「たにまち月いち古書即売会」は、2月20日(金)から22日(日)までの3日間、大阪古書会館にて。

今回は、新たに持ち込む商品の目録を用意しました。昨年、はじめて即売会に参加した時にも目録を作ったんですが、なぜかその後は作らなくなっていた目録を復活させました。

当日までに時間を割くことができれば、前回の「たにまち月いち」の時のように新ネタ紹介記事を書きたいと思います。

それでは、今月もよろしくお願いします。