今週のお知らせ:7月6日(月)〜12日(日)

 今週は、というか来週ですが、いよいよ「大サブカル市」が始まります。
 来週の日曜日から一週間くらい。 
 僕も期間中に一度、絶版漫画でも探しに行きます。 

 あと、京都の町屋古本はんのきさんが、7月1日より移転セールをされております。
 7月20日で、現在の店舗での営業はおしまいだそうです。
 それまでに僕も、お邪魔したいと思っております。

 

大サブカル市

  • 場所:TWIN21 -ツイン21-/ 大阪府大阪市 中央区城見2丁目1-61
  • 期間:7月12(日)~20(月)
  • 時間:11時~19時(最終日は18時まで)
  • 内容:ジャニーズ、Girlsアイドルユニット、映画、芸能、音楽、絶版漫画、アート、フィギュア、玩具…何でもアリのサブカルの異種格闘技戦?!
  • 出店名:ジャニ本舗・TRIO・LK STORE・クロックワーク・オヨヨ書林・みのたけ書店・あとり文庫・兎月屋・象々・OK・怪獣ショップたんちゃん・まーぶる書房

店主の購書記:7月1週

  1. 井上究一郎『水無瀬川』(筑摩書房)
  2. 石川淳『石川淳評論集』(ちくま文庫)
  3. 芳川泰久『書斎のトリコロール』(自由国民社)
  4. 『東欧SF傑作集(下)』(創元SF文庫)
  5. H.G.ウェルズ『解放された世界』(浜野輝訳・岩波文庫)
  6. 鈴木道彦『フランス文学者の誕生 マラルメへの旅』(筑摩書房)
  7. M.ミオー&J.ランジュ『娘たちの学校』(菅原孝雄訳・ペヨトル工房)
  8. モーム『劇場』(龍口直太朗訳・新潮文庫)

(1)難波はエキモの天牛堺書店にて。
 井上究一郎はプルースト『失われた時を求めて』の個人全訳を日本で一番最初にやったフランス文学者。『水無瀬川』は1994年に出た自選エッセー集。

(2)難波の望月書店にて。
 ちくま文庫の石川淳コレクションは短篇小説選、長篇小説選とこの評論選の三冊出ていますが、現在すべて絶版状態のようです。

(3)難波は古書センターの山羊ブックスにて。
 山羊ブックスさんでは欲しい本がいっぱいあったのだけれど、どれもこれも買うわけにいかず、三冊だけ。そのうちの一冊がこれ。
 芳川泰久さんは、最近新潮社からプルースト関連本二冊と、ボヴァリー夫人の新訳を立て続けに刊行されてました。僕はそのうち二冊は新刊で購入。
 この本は、その芳川さんが1994年に出した本で、たくさんのフランス小説(303 romans français d’aujourd’hui と書いてある)の書評集といった趣きの本。

(4)なかもずの天牛堺書店にて。
 ブックオフやなんかではあまり見ないなと思ったので買ってみた。案の定絶版本だった。
 上巻も一緒にあればよかったのだけれど、短篇集なのでさしあたり下巻だけでも。

(5)同じく天牛堺書店にて。
 岩波の赤帯は、持っていないものを見かけたらとにかく買う、というくらいの勢いで買ってます。
 これは持っていませんでした。

(6)泉ヶ丘の紀伊國屋書店にて。
 鈴木道彦さんは、『失われた時を求めて』の個人全訳を日本で二番目にやったフランス文学者。
 で、その鈴木道彦さんのお父さんが鈴木信太郎で、これはその鈴木信太郎の伝記です。
 今週唯一買った新刊本で、買った翌日に読了しました。
 フランス文学者の伝記ってどうもすごく好きみたい。辰野隆の伝記を読んだ時もすごく楽しくて、そのあと辰野隆随想全集を買って全部読んだりしました。
 当然今は鈴木信太郎全集が欲しくなっています。市に出てこないかな。

(7)千林のブックマートにて。
 17世紀フランスの好色文学。
 とくに好色文学好きというわけではないのだけれど、こういう時代のこういう小説はそんなにないと思うので、とりあえず確保。

(8)森小路のキーツ・アンド・カンパニーにて。
 千林には市があるため毎週通っているのだけれど、その隣の森小路には滅多に立ち寄らないので、この古本屋さんに来るのも、ものすごく久しぶり。
 最近モームの『人間の絆』を読んでいて面白かったのでこれも買ってみました。
『人間の絆』 、まだ読了してないんだけど。


 鈴木信太郎の伝記が面白かったです。
 鈴木家は戦前は相当の資産家で、鈴木信太郎は、自分で稼ぐお金だけではとても買えないようなフランスの本を尋常じゃないくらい買い集めていたそうです。
 さらに、何があっても焼けたりやなんかしないようにと、鉄筋コンクリートで書庫を建てて、蔵書はそこに保管して、おかげで、戦争で家は焼けたけれど書庫や蔵書は無事だったという。
 その書庫の建物は、最近豊島区に寄贈されたそうです。 蔵書の方は獨協大学に寄贈されているそうです。

 現代でも、ものすごい資産家の息子か資産家本人が文学に没頭して、金に糸目をつけずに本を集めている、というようなことはないのかなぁと夢想します。
 いたらお知り合いになりたい。

古本屋日誌:6月22日(月)〜28日(日)

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 N会の市では、N会の同人なので運営も。
 預かっていた荷物をぎりぎりまで作り続けた。なんとか間に合ってよかった。

 市では売ったり買ったりで、差し引き若干売りが多くて、お金をいただいて帰ることに。
 この日は市のあと用事もなかったので、飲みに誘われたら着いていくつもりだったのだけれど、いつも行っていないものだから、すっかり誘われなくなってました。「帰っていいよー」と言われて、すごすご帰りました。せつない。

 KS会の規約発送作業のため組合へ。
 厚生さん、矢野さん、満さん、ハモニカさんと僕の五人で、市会の規約を封筒に入れる作業を。
 単調な作業だけれど、みなさんのお話が面白いのでぜんぜん退屈しませんでした。

 事務所と倉庫の本を整理。 

 HH会へ。
 出品もお客さんも少なめ。
 福永さんのSF文庫は、僕を狙い撃ちという感じだったので買いました。
 一昔前の「歴史研究」という雑誌100冊以上買いました。興味を持てそうな特集の号を拾い読みしたあとで、一度即売会に出してみようと思います。

 HH会の後、矢野書房天満橋店へ。
 阪神夏の古書ノ市に向けて小冊子を作る件について。

 KS会の会長様からメールが。会員には出品数のノルマが。えっ、そんなに用意できそうにないんですけど……。

 事務所の本を整理しつつ、KS会の市に出品できそうなものを考える。
 5点くらいはすぐになんとかなりそうな感じがあるけれど、それ以上はちょっと頑張らないと。

土・日

 事務所と倉庫の本を整理。

 阪神夏の古書ノ市の冊子の詳細について、参加店の皆さまにメール。


 倉庫を片付けて、事務所の本を倉庫に移して、事務所の方をもうちょっとすっきりさせようと奮闘してます。
 一度収拾がつかないような状態になってしまった後で、それをどうにかするのは相当大変なので、今回頑張ってなんとかすっきりさせた後は、もう収拾がつかないような事態にならないように、かっちり本の整理をやっていきたい。

 まあ、無理なんだろうなぁ。

今週のお知らせ:6月29日(月)〜7月5日(日)

 今週は、とくにありません。

 来週になりますが、いよいよ「大サブカル市 in 大阪ツイン」が始まります。

 7月12日(日)〜20日(月)、京橋のツイン21にて。

 寸心堂はぜんぜん関係してませんが、知り合いの古本屋さんたちが頑張っておられますので、応援しています。

 僕も期間中一度は覗きに行くつもりです。

店主の購書記:2015年6月4週目

  1. チェーホフ『馬のような名字 チェーホフ傑作選』(浦雅春訳・河出文庫)
  2. 神品芳夫『新版リルケ研究』(小沢書店)
  3. ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ(下)』(岩波文庫)
  4. ナボコフ『ロリータ』(若島正訳・新潮文庫)
  5. 木村敏『自己・あいだ・時間』(ちくま学芸文庫)
  6. 小谷野敦『現代文学論争』(筑摩選書)
  7. 小谷野敦『お嬢様放浪記』(猫猫塾)

(1)たにまち月いち古書即売会にて。ディックさんのところで。
 「たにまち」では毎度のようにディックさんのところの文庫を買っています。何かしら僕好みのがあって、なおかつ安いのです。 

(2)たにまち月いち古書即売会にて。古本横丁さんのところで。
 300円均一コーナーで拾いました。しばらくリルケを読む機会は回ってこないと思いますが、よさげな本だったので確保しておきました。

(3)天満橋のジュンク堂書店にて。
 新刊本は、できるだけ地元に近い本屋さんで買いたいと思っているのだけれど、組合で仕事をした帰りに、天満橋から電車に乗る前にジュンク堂に寄って、そこで新刊を見つけてしまうと、ついついその場で買ってしまいます。帰りの電車の中で読みたい、と思ってしまうから。

(4)某新古本屋にて。
 あちこちの某新古本屋で、ナボコフの『ロリータ』はわりとよく見かけるので、けっこうたくさん売れているのだと思うのですが、この本をきっかけにして他のナボコフ本に手を出すようになる人はあまりいないんでしょうか。他の本はなかなかブックオフもとい某新古本屋に流れてきませんね。

(5)寝屋川の某新古本屋にて。
 この本があったのを見た時は、ちょっと「へぇー」となりました。若干せどり気分で買いました。
 だいぶ昔に、講談社現代新書の『異常の構造』や『時間と自己』を読んだあとで、この本も読んでみたいなと思っていたのですが、結局こんにちまでこの本を手に取ることはなく。
 今回手に入れてちょっと見てみましたが、これを精読する元気は今の僕にはなさそうです。

(6)天満橋駅近くの花月書房さんにて。
 さる即売会で、小谷野敦の『現代文学論争』と臼井見の『近代文学論争』を並べて売っておりましたところ、『現代文学論争』だけ売れてしまいましたので、補充できたら補充したいなと思っていたところ、花月書房さんのところで見つけたので買わせていただきました。
 また並べて売りますので、どなたか買ってください。

(7)こちらはキンドル本。ゆえにアマゾンにて。
 わたくしアマゾンのプライム会員でございまして、このキンドル本などは、なんと無料で読むことができるのであります。小谷野先生の以前のキンドル本『鴎たちのヴァンクーヴァー』もまた、無料で読ませていただいております。
 この、「プライム会員は一月一冊無料で読める」というシステムは、どういう仕組みなのかしらん。僕が無料で読んでも、著作権者には、普通に買った時と同じだけのお金が入るようになっているのかな?
 タダで読んでいると、若干後ろめたい気持ちが。


 今週は「オーク200」の即売会もあって、そちらにもお邪魔したのですが、急いで組合に戻る必要があったために、ざっと見ることしかできなくて、オークの方では文庫2冊買うだけになってしまいました。
 もっとゆっくり見たかったなぁ。