古本屋日誌:7月20日(月)〜26日(日)

 業者市の日、HK会。
 お昼やや早めに組合に行き、まず入札をする。
 文庫で、やけに自分好みの本がいっぱい出ていた。あれこれに結構頑張った札を入れたけれど、結局一点しか落札できなかった。残念。
 入札をしたあと、組合の三階で、自分が所属するNS会で預かっている荷物の荷造りをロビンさんと。
 息抜きに市の様子を覗きに行くと、池崎書店の池崎さんが来られていた。久しぶりにお見かけしたのでご挨拶を。すると、「鈴木信太郎全集、今度持ってくるわ」と言ってくださった。なんとまあ! できるだけ高い値で入札させて頂きます。
 NS会預かりの荷物の処理が終わらないので、また翌日か翌々日にでも組合に来ることにして、この日は適当な時間に帰る。NS会会長からおいしい食パンを一斤いただく。ありがたや。

 事務所で雑用したり、ブログの記事を書いたり。
 一日あまり仕事が捗らなかった。
 夕方、散髪に行った。 

 NS会の荷物を作りに組合へ。
 自分の出品をやるだけで手いっぱいで、月曜日に手をつけて残ってしまっていた預かりの荷物にまで手が回らなかった。

 この日は矢野書房の矢野さん、矢野書房天満橋店のはまおさんも僕と同じフロアで仕事をされていて、お昼ご飯をご一緒させて頂いた。
 昼食後も組合で作業をしていて、自分の作業が終わってからは、KS会の荷物を手伝う。
 矢野さんのお手伝いで封筒書いたり荷札をつけたりしたのだけれど、矢野さんはすごくテキパキ仕事をされるので、ペースについていくのが大変。というか、ついていけませんでした。
 現状の自分は情けないけど、しかし熟達すればああいう風になれるのだと思うと、勇気が湧いてきます。 頑張ろうっと。

 朝から組合へ。
 預かりの荷物を作る。
 お昼頃、支部市のHH会へ行って、なんやかんやしてまた組合に戻り、朝の続きをする。
 ロビンさんとNS会の仕事をしたあと、今度はKS会のお手伝い。
 会館が閉まる頃まで仕事をして、その流れでKS会の皆さんと近所に飲みに行く。 

 お昼過ぎ組合に行き、KT会を見学。この日のお仕事はこれのみ。

 夜、天満の鉄板焼き屋さんにて飲み会。矢野書房天満橋店のはまおさん主催で、満さん、矢野さん、杉本さん、厚生さん、象々さん、栞さん、栞さんのところのアルバイトの女性、一冊堂さん、と僕、十人。

 朝からNS会の準備のために組合へ。
 まず自分の荷物を作り並べる。それから他の荷物をせっせと並べる。
 15時半頃に終わる。
 その後ロビンさんと近くのマクドで話し込んで、19時くらいに組合の近くの駐車場から車を出す。
 この日、天神祭で、車で天満界隈から脱出するのに1時間半くらいはかかったかと思う。帰ると22時を回っていた。

 まるっと一日オフ。
 ブログをちょっと書いたり。


 この週は、次の週に自分が所属する会の市が二つ重なっていて、なんやかんや忙しかった。
 早いうちに阪神百貨店での即売会の準備を始めようと思っていたのに、そちらの方はまったく手つかず。
 NS会とKS会が終わったら一息つけるかと思っていたけれど、どうもそうはいかないみたい。
 貧乏暇無し。

 だったら飲みに行かないで、帰って仕事すればいいのに。
 と、言われそうですが。

 ごもっともです。

今週のお知らせ:7月27日(月)〜8月2日(日)

 今週は「さんちか古書大即売会」があります。
 7月30日(木)から8月4日(火)まで。
 神戸・三宮さんちか3番街さんちかホールにて。

 行きたいけど、行けないかもしれない。
 自分のほうの即売会の準備でバタバタしてるだろうからなぁ。


さんちか古書大即売会

  • 期間:2015年7月30日(木)~8月4日(火)
  • 時間:10時~19時30分(最終日は18時まで)
  • 会場:神戸・三宮さんちか3番街さんちかホール

店主の購書記:7月4週

  1. レヴィナス/ポワリエ『暴力と聖性』(内田樹訳・国文社)
  2. メアリー・シェリー『フランケンシュタイン』(芹澤恵訳・新潮文庫)
  3. 秋月龍珉『公案—実践的禅入門』(ちくま学芸文庫)
  4. ウェブスター『あしながおじさん』(土屋京子訳・光文社古典新訳文庫)
  5. ユリイカの橋本治特集号
  6. 『アーネスト・ダウンスン作品集』(岩波文庫)
  7. ロバート・E・ハワード「新訂版コナン全集1、2巻」(創元推理文庫)
  8. 『怪奇小説傑作集(3)』(創元推理文庫)
  9. 清岡卓行『海の瞳 原口銃三を求めて』(文春文庫)

(1)京都の町家古本はんのきにて。
 閉店セールで半額でした。元々それほど高い値付けでもないうえに半額だったので、申し訳ないような値段で買いました。恐縮です。
 閉店まであと二日という時に行きましたが、まだまだいい本がたくさんあったので、新しいお店が決まった時にはまたお邪魔したいです。

(2)京都は四条河原町のブックオフにて。
『フランケンシュタイン』は、ごく最近まで読んだことがなくて、この新潮文庫の新しい翻訳が出てしばらくした時に、初めて読みました。
 昔の小説だし、そんなに面白くもないかもしれないと思いつつ読みましたが、予想外に面白かったです。

(3)京都は三条のブックオフにて。
 以前持っていたけれど売ってしまったので再購入。
 絶版状態でアマゾンでは若干プレミア価格になっているようです。
 禅、やってみようと思ったことはあるけれど、煩悩まみれなので、どうも無理みたい。

(4)枚方の呼文堂にて。
  帯に「女子だけが知っていた名作。(男子も読んでね!)」とあり。
 男子って年じゃないけど読んでみようと思います。

(5)天神橋筋商店街の駄楽屋書房にて。
 橋本治は、エッセイや評論のたぐいはいろいろ読んできたけれど、小説はほとんど読んでいません。
 いずれ小説も読まなきゃなと思っていたので、この本にある主要著作解題を参考にこれからいろいろ手にしてみようと思いました。

(6)天神橋筋商店街の天牛書店にて。
 最近南條竹則さんが紹介する翻訳物をちらほら集めてます。
 先週買ったロセッティも南條竹則編訳でした。 

(7)天神橋筋商店街の栞書房にて。
 帯付で状態のいいものがお手頃価格だったので、すでに持っているにも関わらず買ってしまいました。
 現在手元にないのは第3巻だけなので、最近どこの本屋に行っても3巻を探すのですが、新刊書店でも古本屋でも見つかりません。

(8)天神橋筋商店街のジグソーハウスにて。
 若島正さんが『乱視読者の英米短篇講義』で「この世に存在するすべての短篇の中でわたしが最も偏愛する短篇であり、できることならわたしが書いたことにしてしまいたいくらい愛している」というコッパードの「アダムとイヴとツネッテ」が入っている短編集。
 若島さんがそこまで言う短編小説はいずれ読まねばと思っていて、ようやく入手しました。

(9)天神橋筋商店街の矢野書房にて。
 先日矢野書房店主の矢野さんから頂いた本、伊達得夫『詩人たち—ユリイカ抄—』の最初のエッセイが原口銃三の話で始まっていて、これは友人であった清岡卓行による原口銃三についての本。
 それを矢野さんのお店で買いました。


 今週は天神橋筋商店街の古本屋を訪ねました。
 天神祭の宵の日で、人がいっぱいでした。
 本屋さんもいつもよりお客さんが多かったんでしょうか。あんまり関係なかったんでしょうか。下世話ですけど、ちょっと聞いてみたい。

古本屋日誌:7月13日(月)〜19日(日)

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 業者の市、S会の日。
 買い物はほとんどできず、阪神の目録の最終確認のために組合をうろうろする。
 帰って夜は、目録の版下の最終チェックのお願いのメールを皆さんに送る。

 たにまち月いち古書即売会の準備。
 本を用意して、値札をつけて、といったこと。

 あと、目録の表紙を駒鳥文庫さんから受け取って、目録の裏表紙を仕上げたりやなんかして、印刷屋さんに送れるデータを作る。

 この日は、京都の市に行きいと思っていたのだけれど、たにまち即売会と目録の仕事が切羽詰まっていたため断念した。

 たにまち即売会の準備。
 翌日搬入なのに、朝の時点で、準備ができあがる目処がついていず。
 しかし、頑張ったら案外早く目処がたった。切羽詰まるとなんとかなるもので。

 阪神夏の古書ノ市の目録の版下を仕上げる。
 印刷屋さんのホームページで注意事項を確認して、データを何度もチェックする。
 これでいいんじゃないか? というデータができた時には、銀行振り込み可能な時間が過ぎていたので、印刷屋にデータを送るのは翌日にすることにした。 

 たにまち月いち古書即売会の搬入日。
 組合に荷物を運び込んで、午前中に並べ終える。

 搬入のあと、支部市のHH会へ向かう。
 ロビンさんと関目あたりのマクドナルドでお昼ご飯を食べてから。
 HH会の市では買い物はなし。
 デジコレさんという大阪古書組合に新しく入られた方が、HH会を覗きに来てくれた。

 HH会の市の帰りに守口のブックオフに。

 夜、阪神の目録を印刷屋さんに発注した。
 本当はお昼頃までに発注しようと思っていたのだけれど、バタバタしていて夜になってしまう。
 これで、目録完成日が二日くらいは予定より遅れる計算で、関係者の皆さまには本当に申し訳ないことで。
 反省してます。 

 たにまち月いち古書即売会の初日。
 台風が来ていて、一日中けっこうな雨。

 朝、京橋のブックオフと、京橋のツイン21でやっている大サブカル市(仮)を覗いてから、組合のたにまち月いち古書即売会へ行く。
 サブカル市は、僕がおたくカルチャーにけっこう浸っていた時代の物がいろいろあって懐かしかったり欲しかったりしたけれど、レジにエイトさんが居て、そういうのを買っているところを見られるのが恥ずかしかったので何も買わず。
 午後からはたにまち即売会でレジ当番を。

 帰り天満橋のジュンク堂で、岩波文庫赤帯の新刊(ノヴァーリスの)を買う。

 たにまち月いち古書即売会会期中にも関わらず、全日オフ。

 先週に引き続き京都へ。
 朝一からお昼過ぎまでは前の週と同じ用事で。つまりケーキ屋へ。

 その後、町屋古本はんのきさんへ。
 欲しい本がやまほどあってしかも安かったけれど、安いからといってあまりたくさん買うのもなんだか顰蹙ものだと思ったので、5、6冊までに。

 四条と三条のブックオフを覗いてから帰路につく。

 夜、印刷屋からデータの不備の指摘を受けていたことについて、返信をする。

 たにまち月いち古書即売会最終日。
 撤収のために組合へ。少し早めに行って、組合の三階でN会の市の荷物の整理をする。
 即売会閉店後撤収作業。
 その後恒例の打ち上げ。

 帰り、枚方に寄り、枚方の呼文堂で本を少し買う。
 バーゲンセールだとかで100円で本を売っていたので、それらもちょこっと購入した。


 枚方市駅の駅ビルのなかの本屋、呼文堂が、7月いっぱいで閉店らしい。
 なんとなく心情的に、枚方市駅近辺の本屋としては、TSUTAYAよりも呼文堂を応援・利用していたので残念。

 組合(天満橋)からの帰り、これといって用事がなくても、呼文堂を覗くために枚方市駅で一回下車するということが、今後はなくなるのだなぁ。

店主の購書記:7月3週

  1. ラブクラフト『文学における超自然の恐怖』(大瀧啓裕訳・学研)
  2. 井波律子『読切り三国志』(ちくま文庫)
  3. 井上究一郎訳『セヴィニェ夫人手紙抄』(岩波文庫)
  4. 南條竹則・松村伸一編訳『D.G.ロセッティ作品集』(南條竹則/松村伸一編訳・岩波文庫)
  5. 藤田嗣治『随筆集地を泳ぐ』(平凡社ライブラリー)
  6. バルザック『グランド・ブルテーシュ奇譚』(宮下志朗訳・光文社古典新訳文庫)

(1)守口ジャガータウンのブックオフにて。
  ラブクラフト。最近はぜんぜん読んでいないけれど、若い頃好きでした。それで、創元推理文庫のラブクラフト全集はできるだけ揃えて持っていようと思っています。とはいえ、リアル古書店で欠けている巻を見つけたら買っておくというやり方なので、一度欠けた巻が出るとなかなか揃いません。現在3巻を欠いてます。
 こういう本が出ているの、知りませんでした。安くもなかったので買うかどうか迷いましたが、作品解題を読むと欲しくなり、思い切って購入しました。

(2)同じく守口ジャガータウンのブックオフにて。
 三国志って、いろいろな本で読もうとしてきたのだけれど、一度も最後まで通読したことがありません。羅貫中の『三国志演義』はもちろんのこと、吉川英治や柴田錬三郎や北方謙三でも最後まで読めませんでした。横山光輝の漫画でも、最後までは読んでいません。
 とりあえずこの本を読んで、三国志の全体像を掴んだうえで、また再度どれかに挑戦してみようかなと思い、この本を買ってみました。
 この本さえ読了できないかもしれないけれど。

(3)同じく守口ジャガータウンのブックオフにて。
 セヴィニェ夫人(1625-1696)の手紙。『失われた時を求めて』翻訳者の井上究一郎の翻訳。『失われた時を求めて』の主人公の祖母がセヴィニェ夫人の手紙の愛読者であったという設定があり。
 附記で、『續セヴィニェ夫人手紙抄』について触れているけれど、その本は出ているのかなぁ?

(4)京橋のブックオフにて。
 わりと最近(今年の3月)出たばかりの本なので確保しました。
 ロセッティはこういう絵を描く19世紀の画家で、そして詩人でもありました。

(5)同じく京橋のブックオフにて。
 今度は日本の画家の随筆集。
 戦時中やその直後に書かれたものが多いけれど、あまり悲壮感などあるように読めない。
 戦争状態が日常になると、人は案外その状況に慣れたりするのかなぁ、などと思ったり。
 戦争嫌ですけど。 

(6)たにまち月いち古書即売会にて。
 光文社古典新訳文庫は時々変化球を投げてくることがあって、そうした変化球のうちの一つは、長編作家と思われている作家の短編集を出すというやつで、最近ではゾラの短編集が出ていました。そしてこれはバルザックの短編集。
 かつて普通に新刊で買って、全部読まないうちに売ってしまい、再度手に入るチャンスがあればいつでも買うつもりでいたところ、たにまち月いち古書即売会で格安で売っていたので購入しました。厚生書店さんのところで売っておりました。


 平均すると一日一冊以上のペースで買っているけれど、一日一冊以上のペースで読んでいるわけではないので、積ん読本がどんどんたまります。

 どうしたって買う量の方が読める量より多くはなるだろうけれども、もうちょっと本を読む時間を作りたい。