古本屋日誌:8月17日(月)〜23日(日)

 阪神夏の古書ノ市の六日目だったけれど、阪神には行かずに家でたにまち月いち古書即売会に向けての準備。
 150円均一文庫の本を用意するなど。 

 阪神夏の古書ノ市最終日。
 17時に閉店して、それから現場を片付ける。
 19時くらいから荷物を地下に下ろして赤帽さんの車に積み込む。
 20時過ぎに解散。
 その後、はまおさんとハモニカさんと天満のなんとかいうところで飲んでから帰る。

 朝一から組合に。
 阪神から戻った荷物を受け取り、その荷物を整理。
 谷町月一に出す本を選んだり、万巻(目録)に載せる本を選んだり。
 お昼は満さんと天領へ。満さんのおごりで。ありがとうございます。
 午後も組合で、先日市で買った文庫の仕分け。いい本もたくさんあったのだけれど、ジャケットを本体にテープで止めていたり、その本を買い求めた日と名前を記入していたりと、困った状態のものが多かったのが残念だった。

 谷町月一の搬入のため組合へ。
 搬入して並べが終わると、HH会のため今市会館へ。
 HH会では、欲しい本が二つあった。一つは囲碁の本の括りの中に一冊入っていた若島正さんの『盤上のファンタジア』(詰め将棋の本)。もう一つは講談社が出していた世界文学全集の端本が8冊くらい。
 しかし、どちらも買えず。前者は高くなったため。後者はその本以外にいっぱいついたので、量に気押されて声が出なくて。
 市が終わったあとで、高山文庫の高山さんに「この全集はよく見かけますか?」と聞くと、あんまり見ないということだったし、レチフ・ド・ラ・ブルトンヌの巻もあったので、無理してでも買うんだったと思ったけれど、後の祭り。

 谷町月一初日。
 レジ当番ではなかったので組合には行かず。 
 万巻(※天神さんの古本祭りの時に出す目録) の本文原稿を作る。思っていたより時間がかかって、ほぼ丸一日の仕事になった。

 谷町月一二日目。
 朝一で組合へ。150円均一文庫がよく売れていたので、開店前に棚の補充を。
 その後はお昼までNS会の荷物を並べる。
 お昼は岡田さんとみゆきさんと天領へ。みゆきさんのおごりで。ありがとうございます。 

 朝、事務所で、万巻の目録の写真版ページのための写真を撮る。
 それから谷町月一のレジ当番なので10時までに組合へ。お昼過ぎまでレジ当番を。
 そして谷町月一閉店後片付け。
 谷町月一恒例の打ち上げを早くに帰らせてもらい、帰って万巻の目録の写真ページの仕上げを。
 仕上げて、印刷屋さんへ送るメールを書いておしまい。締め切りは翌日。なんとか間に合いました。


 寸心堂書店的には、この夏最大のイベントである阪神夏の古書ノ市を乗り越えたので、ほっと一息つけそうな感じです。

 しかし、大きいイベントがなくても、普段から日常業務だけでバタバタしているので、あまりのんびり休めるという感じにもならないのかもしれない。

 せめて一日だけでも、何も仕事しないで、基本的にはぼけーっと過ごして、時々本を読む、みたいな日を送りたいなぁ。

たにまち月いち古書即売会

 8月21日金曜日から23日日曜日まで、谷町四丁目と谷町六丁目の間にある大阪古書会館にて、「たにまち月いち古書即売会」をやっております。
 寸心堂書店も参加しております。 
 この記事では、今回の即売会で並べている本を紹介します。 

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 ミラン・クンデラ関連本を少しと、『不滅』の横にはゲーテの伝記本を。
『不滅』とゲーテの伝記が並んでいる理由については、『不滅』をちらっと読んでみていただけるとわかります。

 

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 フローベール関連本を中心に、右にスタンダール関連本を、左にバルザック関連本を。

 蓮實重彦『『ボヴァリー夫人』論』と『「ボヴァリー夫人」拾遺』あります。それと蓮實重彦訳の「三つの物語」が収録された世界文学全集のフロオベエルの巻もあります。
 マリオ=バルガス・リョサの『果てしなき饗宴』は、フローベールに関する本です。これを読むと、フローベールに関心を持たずにいられなくなる、というような本です。
 フローベール全集から『サランボー』の巻だけ置いてあります。全集の他の巻が欲しい方は、寸心堂にご相談くだされば、ご用意できるかもしれません。

 

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 阪神百貨店の即売会で、30巻中21巻売れた(一冊数え間違ってました)池澤夏樹個人編集=世界文学全集の残りの9巻を置いてあります。
 こういうような本が、一度の即売会でこれほど売れるとは思っていませんでした。「世界文学」好きが案外いてるようで、その方面の専門を目指している古本屋としては心強い出来事でした。
 残り9巻も買ってください。 

 

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 チボーデやサルトルの『マラルメ論』他、マラルメ関連少し。

 東大仏文の初期の日本人教授二人、辰野隆と鈴木信太郎の伝記も。

 

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 岩波少年文庫がけっこうたくさん。

 バーセルミの『雪白姫』も、児童文学みたいなタイトルなので近くに並べてみました。中身はちっとも子供向けじゃないのだけれど。

 

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 トマス・ハーディ関連本を少し並べました。
 千城出版のトマス・ハーディ本はここに並べた以外にもたくさん持っていて、時々並べたり目録に載せたりしたのですがほとんど売れません。
 ここに並べたもの以外で欲しいのがある方は、ご相談ください。

 

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 木箱に入った文庫はすべて150円です。150円均一。

 お得な文庫もけっこうあると思います。普段それなりの値段で売っている本も、意図したうえで混ぜてありますので、お得なものを拾って行ってください。

 

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 マンディアルグの短編集3冊と長編『オートバイ』など。
 マンディアルグも、最近はなかなか手に入りにくくなってきているように思われます。この機会にいかがでしょうか?

 といったようなラインナップでお待ちしております。

 今月も三日間、よろしくお願いします。


たにまち月いち古書即売会

  • 場所:大阪府大阪市中央区粉川町4-1 大阪古書会館
  • 日時:8月21日(金)から8月23日(日) 10時から18時(最終日16時まで)

阪神夏の古書ノ市最終日

 8月18日火曜日。晴れ。

 阪神夏の古書ノ市最終日。

 京橋のブックオフを覗いて、鷗外近代小説集、鏡花怪異小品集など買ってから阪神百貨店へ。

 谷町月一の準備などしてから出たので、阪神に着いた時にはもう古書ノ市が終わる一時間前頃。
 最終日はほぼ、撤収しに行っただけ、みたいになる。

 寸心堂書店の本で一番最後に売れたのは、レヴィナスの『困難な自由』の洋書ペーパーバックでした。

 阪神夏の古書ノ市、一週間を通してたくさんのお客様に来ていただき、ありがとうございました。阪神ではまた年末、年の瀬に古書ノ市があると思いますので、そちらでもまたよろしくお願いします。

 直近のたにまち月いち古書即売会では、恒例(ってまだ2回目)の文庫150円均一と、今回の阪神夏の古書ノ市で売れなかったけれども店主のおすすめ本を厳選したコーナーを作ってお待ちしております。

阪神夏の古書ノ市六日目

 8月17日月曜日。曇り時々雨。

 阪神夏の古書ノ市六日目。

 今日も阪神に顔を出したかったのですが、今週に控えた「たにまち月いち古書即売会」の準備のため、朝から夕方まで事務所で荷物を作っていました。

 ですので、阪神の様子がどうだったかについては分かりません。

 お盆休みが明けたサラリーマンの方が、仕事終わりにちょっと寄って行ってくれていたりしたらいいなぁ、なんてことを想像しますが、いかがでしょうか。

「たにまち月いち古書即売会」は、今週21日金曜日から、土曜、日曜までの三日間、地下鉄谷町線の谷町四丁目と谷町六丁目のちょうど間くらいにある大阪古書会館の一階にて催されます。
 阪神夏の古書ノ市に参加しているお店も何軒か、引き続き谷町月一にも出ますし、阪神に出ていないお店もたくさん谷町月一に出られるので、皆さま「たにまち月いち古書即売会」の方も、よろしくお願いします。

 阪神夏の古書ノ市は、まだもう一日あるので、最後の日もよろしくお願いします。

阪神夏の古書ノ市五日目

 8月16日日曜日。晴れ、午後から時々雨。

 阪神夏の古書ノ市五日目。

 最後のレジ当番で、一日阪神にいてました。

 開店前に補充、閉店後にも補充。

 齋藤磯雄訳の「リラダン全集」など出しました。全五巻揃っております。揃ってますがバラ売りしてます。揃いだと3、4万してなかなか手が出ないと思いますので、バラでどれか一巻だけでもどうでしょう?

 今回目録にも載せて推した「池澤夏樹個人編集=世界文学全集」は、今日の時点で、全30巻中22巻売れてました。一度の即売会でこんなに売れるとは思ってなかったので驚きです。
 あと二日で全部売れたりしたら、それはもう「奇跡」ですね。

 奇跡起きないかなぁ。

 レジに立っていると自分のお店の本を買って行ってくれるお客様をじかに見ることができるのが嬉しいわけですが、さらに、密かに推している本が買われていくのを見るのも、すごく嬉しい瞬間です。

 僕のお店は、わりと自分の好きな本ばかり扱っているので、何が売れてもけっこう嬉しいんですが、時々すごく思い入れのある本があって、しかもそれが、あまり人気はないというような本の場合にとくに、売れた時すごく嬉しかったりします。

 今日は、飛火野耀の『もうひとつの夏へ』が売れた時が、そういう感じでした。若い女性が買っていってくれておりました。お友達になりたい。

 というような五日目でした。
 あと二日、よろしくお願いします。