今週のお知らせ:9月14日(月)〜20日(日)

 今週は18日金曜日から三日間、毎月恒例の「たにまち月いち古書即売会」があります。

 寸心堂書店も売台一台分だけですが参加します。
 このところ恒例の150円均一文庫をやります。木箱9つと平台半分くらいを150円均一で、残りちょっとのスペースに何かワンテーマでまとめたものを置く予定です。
 また、搬入日にでも告知をしようと思います。

Tanimachi 1509

たにまち月いち古書即売会

  • 場所:大阪古書組合1F
  • 期間:9月18日(金)〜20日(日)
  • 時間:10時〜18時(最終日16時)

 

にほんブログ村 本ブログ 古本・古書へ
にほんブログ村

購書記:ツイン21古本フェア

 以下の本は、9月5日(土)から12日(土)まで、京橋のツイン21でやっていた「ツイン21古本フェア」で買いました。

門谷健蔵『岩波文庫の赤帯を読む』(青弓社)

 岩波文庫赤帯好きの僕が、この本については、その存在を知っていながら、これまで一度も所有したことがありませんでした。
 この本は、著者がある時点(1990年代半ば)で手に入る岩波文庫赤帯を、できるだけたくさん探して購入して読んで、そしてそのことについて書いたものです。
 ここのところ、僕もこの著者と同じようなことをしています。僕はこの著者ほどの集中力もなければ財力もないので、実際のところ同じことをしているようなそうでもないような、という具合ですが。

小谷野敦『リチャード三世は悪人か』(NTT出版)

 小谷野さんの本は、あらかた普通に新刊が出た時に買って自分の蔵書として持っていたのですが、この春の四天王寺の即売会でみんな並べたら軒並み売れていって、もうほとんど残っていないという状態になってしまいました。
 今後はコツコツ古本屋で探して、もう一度コレクションを再構築しようと思っております。

ジョヴァンニ・マリオッティ『超難問世界文学クイズ』(鈴木昭裕訳・白水社)

 作家のエピソードを紹介して、さてこれは誰のことでしょう? というクイズが77問。
 最初の一問がたまたま分かったので、けっこう分かるかもと思って他を見てみたら、ぜんぜん分かるのがなかった。
 僕はぜんぜん文学マニアじゃなかった。

ジェイムズ・ジョイス『ダブリンの人びと』(米本義孝訳・ちくま文庫)

 ジョイスの四作は常に持っておきたいと思う。売れたらなんとかどこかから見つけてきて補充して。
 ジョイス四作中、『ダブリンの人びと』が一番手に入りやすい。岩波文庫でも新潮文庫でも、わりと最近刊行されたものがあるから。
 しかし、ちくま文庫版は危うい。この3点中で一番手に入りにくくなると思う。
 なので、見つけたら購入。ダブっても。
 ダブリンだけに。

ハメット『ガラスの鍵』(池田真紀子訳・光文社古典新訳文庫)

 光文社古典新訳文庫には時々、「これって古典なの?」というのも入ってくる。
 で、そこが面白い。
 とはいえ、この本は出たときにはスルーしてました。
 読んでみようかな。

アポリネール『異端教祖株式会社』(鈴木豊訳・講談社文庫)

 講談社文庫って、昔はいい外国文学の古典を出していたんですね。
 古本屋になって業者市に出入りするようになって、「こんなのも、かつては講談社文庫で出てたのか」というのを、ちょくちょく見るようになりました。
 この本も白水Uブックス版は持ってますが、講談社文庫ででも出ていたとは知りませんでした。
「おっ!」と思って衝動買いしました。

リルケ『Lettres à un jeune poète(若い詩人に宛てた手紙)』(ガリマール)

 新潮文庫で翻訳が出ているリルケの『若き詩人への手紙』の、フランス語とドイツ語の対訳対照版が、ガリマールのペーパーバックで出てました。
 翻訳されたリルケの『若き詩人への手紙』はすごい好きだったので、このテクストでフランス語の勉強をしようかな、なんて。
 思っただけで、しないだろうけど。

まとめ

 今回の「ツイン21古本フェア」では、この倍くらい買いました。

 本は、読むのも楽しいけれど、本を探したり・本に出会ったり・本を買ったりするのも、本を読むのと遜色ないくらい楽しいことと思います。

 そういう本の楽しみ方をするのに一番いいのは、古本屋の棚を覗くことではないでしょうか。古本屋店頭の棚でも、古本即売会の棚でも。

 僕自身は古本屋になる前からずっとそうしてきました。古本屋になってからも、商売そっちのけで同じことを続けてます。

「本好きだけど、新刊本しか買わないなぁ」という若い方、ぜひ古本屋にも足を運んでみてください。本が好きならきっと楽しめると思います。

 来週は「たにまち月いち古書即売会」が、大阪古書会館であります。
 大阪古書会館は大阪における古本屋の、いわばメッカです。
 本好きのみなさん、一度は覗きに来て下さいね。

「たにまち月いち古書即売会」の告知は、明日します。

にほんブログ村 本ブログ 古本・古書へ
にほんブログ村

古本屋日誌:8月31日(月)〜9月6日(日)

 大阪古書組合の市はだいたい月曜日にあるのだけれど、この日の月曜日は第5月曜日にあたる日で、市がない日。
 毎週月曜日は組合に行く習慣になっているので、ポッとその必要がないとなると、なんだか休日が来たような気分になる。
 といって、実際がっつり休めるわけでもなく。

  前の週の市で、やたらとたくさんの文庫を買ったので、その整理をする。
 けっこう筋のいい文庫なのだけれど、むやみと勉強家の人のところから出た荷物だったようで、かなりの本に線引きが。

 自分も、のちに古本屋になるとは思っていなかったので、けっこう本に傍線引いたりしてしまっていたけれど、今めっちゃ後悔してます。
 タイムマシンがあったら、昔の自分に「本に線引くな」と言いに行きたい。だいたい引いたところで、覚えられないんだからと。線引くくらいだったら書き抜きでもしておけと。言ってやりたい。

 京都のKS会へ出るため京都古書組合へ。
 かなり欲しかった本に、僕としてはけっこう頑張った札を入れたのだけれど、アブストラクトさんにてんでかなわず、落札できませんでした。
 この日の市は、「京都まで行ったわりには……」という結果でした。
 それでもできるだけ行きたい京都の市。
 京都の古本屋さんと、もっと親しくなりたいなぁ。

 市の後、三条のブックオフまで、大阪の同業のありまさんと。

 9月の「たにまち月いち古書即売会」に向けた準備。
 また懲りずに150円均一文庫をする予定で、その分の本を、分量としては半分以上は準備できたかと。
 あと直前までコツコツ量を増やしていくのと、あと、少しのスペースでちょっとした特集をやりたい。しかし、どういう本を集めるかはまだ決まらず。

 夕方、歯医者へ。

 旭区の今市会館でのHH会へ。
 出品が少なかったのですぐに終わった。HH会史上最短を記録したのかもしれない。

 市の帰り、寝屋川市駅に立ち寄って、ブックオフ寝屋川店へ。
 西村京太郎『天使の傷痕』ゲット。読まねば。

 矢野書房天満橋店のはまおさんにその存在を教えていただいた、BASEというネット通販のシステムをいじってみた。
 なかなか面白いシステムではあると思うけれど、今のところ拡張性の低さがネックに。
 今後に期待。

 オフ。

 オフなのに大阪古書組合のすぐ近くまで出動。
「ポッロ」というカフェと雑貨のお店へ。 3周年パンケーキなど食す。うまー。

 その後、梅田はルクアイーレ9階蔦屋書店の古書コーナーを見に行く。
 モデルナさんか誰か居てるのかなぁと思って行ったのだけれど、古本屋さんが接客しているわけではなかったみたいだった。居てる時もあったのかな?

 さらに京橋はツイン21へ、「ツイン21古本フェア」の初日の様子をうかがいに。
 なかなか盛況なように見えたけれど、どんなもんなんでしょう。
 普通にお客として、本を14冊ばかし買う。レジをしてくれた池崎さんやシアルさんがまけてくれる。いつもどうもすみません。ありがとうございます。

 オフ。

 滅多に行かないくずはモールに行ったり、その帰りに、くずはモールよりは行くことのある回転寿司屋に行ったり。
 けっこう休日らしい一日を過ごす。

 夜、ブログを書く。

今週のお知らせ:9月7日(月)〜13日(日)

 今週は土曜日まで、京橋はツイン21にて、「ツイン21古本フェア」が催されております。

 僕は開催初日に覗きに行き、いい本をたくさん買って帰りました。若干急ぎ気味に見て歩いたので、もうちょっとのんびり見ていたら、もっといろいろ見つかったろうなと思いました。

 お時間のある方は、ぜひごゆっくりご覧になって、いい本を見つけてください。

Img 148

ツイン21古本フェア

  • 場所:ツイン21特設会場
  • 期間:2015年9月5日(土)〜12日(土)
  • 時間:11時〜20時(最終日18時)

購書記:ブックオフ河原町オーパ店

 ブックオフ河原町オーパ店には、京都の古書組合に行く前に寄りました。京都の古書組合には、もちろん市のために行きました。

ギッシング『ヘンリー・ライクロフトの私記』(池央耿訳・光文社古典新訳文庫)

 この本は岩波文庫版で愛読してました。最初に読んだのは十代の時だったかと。新訳が出た機会に、久しぶりに読んでみようかなと思っていたんですが、新刊で買うにはちょっと高いなぁと思いスルーしていたのでした。

ヴォルテール『ルイ十四世の世紀(2)〜(4)』(丸山熊雄訳・岩波文庫)

 一巻が無かったのが残念。誰かまず一巻だけを買った人がいたのかな。その人からしたら、続きが残ってなくて残念ということかもしれないけれども。
 2、3、4巻のあとがきを読むと、どれでも自分の訳文の拙いということを悔いたり謝ったりしていて、ちょっと面白い。

ボルヘス『幻獣辞典』(柳瀬尚紀訳・河出文庫)

 今年新刊で出て、ずっと気になっていたけれど買わずにいたのをブックオフで発見して購入。こういうのはよくないと思いつつ(スパッと新刊で買わねば、と思うのです)。

生田耕作『ダンディズム』(中公文庫)

 この本は二十代の頃に読み、ダンディな生き方をしたいと憧れたものですが、現実にはダンディとほど遠い人間になってしまいました。無念。

アナイス・ニン『小鳥たち』(矢川澄子訳・新潮文庫)

 アナイス・ニンは、若い頃映画の『ヘンリー&ジューン』を観て、エロい人だという先入観を植え付けられています。この本もエロチカというわけで、まあエロい人という理解でいいのかな、みたいな。いいかげん。

クヌート・ハムスン『ヴィクトリア』(冨原眞弓訳・岩波文庫)

 先月出たばかりの新刊。新刊を見つけた時に買っているので、すでに持っているのだけれど、せっかくなのでもう一冊購入。この本はすでに読了していて、けっこうおすすめです。『ダフニスとクロエー』とか『ポールとヴィルジニー』みたいな雰囲気で、僕の好きなタイプのお話でした。

ビアス『アウルクリーク橋の出来事/豹の目』(小川高義訳・光文社古典新訳文庫)

 Kindle版を買ってある程度読んでいたのだけれど、Kindleで読むよりは紙の本があるならそちらで読みたいというわけで、見つけたこの機会に購入。

アポリネール『一万一千の鞭』(飯島耕一訳・河出文庫)

『若きドン・ジュアンの手柄ばなし』は持っているのだけれど、こっちは売ってしまい在庫無しだったので購入。というわけで現在両方揃ってます。お求めの方はご連絡ください。

フレッド・ウェイツキン『ボビー・フィッシャーを探して』(若島正訳・みすず書房)

 もう随分前にこれの映画版を観たので、いったいいつ出た本だろうと思い奥付を見ると、去年出たばかりだった。
 あとがきで映画版のちょっとした裏話が書いてあって、それを読むと映画をもう一度観たくなります。どういう裏話かというと、映画に、モデルになったジョシュア本人とその先生であったパンドルフィーニ本人が出演しているという話。

 その他数冊購入。
 ものすごい掘り出し物は見つけられなかったけれど、まあまあいい買い物でした。『ルイ十四世の世紀』の1巻が無かったのだけは、つくづく残念。どこかで見つけられたらいいけど。