活字中毒って死語ですか?

「活字中毒」という言葉を知ったのは、そんなにはっきり記憶にはないけれど、きっと椎名誠さんの『素敵な活字中毒者』(集英社文庫)とか『もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵』(角川文庫)を手にした頃のことだったろう思う。

後者についてはその頃テレビドラマにもなっていたはずで、観た記憶がある。なんにも覚えてないけれど、「観た!」という確信だけ不思議とある。

僕自身はとくに活字中毒者であったことはない。

最近ツイートで、「本を持たずに家を出てしまったのでそわそわする」というようなことを書いたけれど、そわそわする時もあるけれど平気な時もある。その程度。

だいたい、本を持っていなくてもiPhoneさえ持っていたら、そこにキンドルが入ってるしキンドル内に読みたい電子本がいくらでも入ってる。読む物には困らない。

最近ふと「活字中毒」という言葉を使ったのだけれど、今時「活字中毒」なんて言葉はどういうことになってるんだろうと思った。使う人いるんだろうか? と。

最近の本は活字ではないわけで、現代に「活字中毒」と同じ意味合いの言葉が作られるとしたら、何と言えばいいんだろうと考えてみたけれど、思いつかない。

しかし、ツイートを検索してみると、今でも、どうも若いらしい人たちも「活字中毒」って使っているみたい。死語ではないのね。

昨年の大晦日に山羊ブックスさんでリシャールの『詩と深さ』を買った時、山羊さんに、この本が活版印刷だってことをさりげなく教えていただいて、本の内容にしか注意がいってなかった自分を恥じた、ということがあった。

古本を読む人は、今でも「活字」を読んでいるわけですね。

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文庫レーベル別思い出の一冊(集英社文庫編):ジャン=フィリップ・トゥーサン『浴室』


トゥーサンの『浴室』を思い出の一冊といってあげたけれど、実は、はじめて読んだのがいつだったのかも、この本を手に取ったきっかけが何だったのかも、ぜんぜん覚えていない。

もっといえば、内容だってよく覚えていないのだけれど。

ただ、読んだ当時、けっこう気に入ったのだと思う。『浴室』のあと、『ムッシュー』、『カメラ』、『ためらい』、『テレビジョン』と、すべて文庫に入ってからだけれど手に入れて読んだし、『浴室』と『ムッシュー』については映画も観た。

『カメラ』もトゥーサン自身が監督をして映画になっているということは知っていて、漠然と観たいなぁと思い続けているけれど、未だに観られていない。(トゥーサンがその次に撮った『アイスリンク』は観た。面白かった。)

集英社は『テレビジョン』までは、単行本を出してしばらくしたら、集英社文庫に入れてくれていたのだけれど、その後はぱったり入れてくれなくなった。

さらに。

最近(といっても二年以上前)、かなり久しぶりにトゥーサンの新作の単行本が出たと思ったら、なんと集英社からじゃなくなっていた。講談社からだった。

『愛しあう』や『ためらい』の文庫化はやっぱり期待できないんだろうか。ブンコスキーとしては残念。

ちなみに写真の『浴室』と『カメラ』の映画パンフレットは駒鳥文庫さんで手に入れました。

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子供の頃どんなRPGをやっていたか

子供の時の記憶はまず時系列がはっきりしない。どれが先でどれが後かしばしば分からない。あと、覚えていると思っていることも、当時のことを正確に再現し得ているわけではちっともない。

自分の記憶がどのくらい不正確かということをまざまざと見せつけられるのは、子どもの時にプレイしたゲームを今見た時。

「ええっ、こんなんだったっけ!?」

となる。たいていおそろしく美化された状態で記憶に収納されていて、それを想起した時の不思議に甘美な感じというのは、捏造された記憶にもとづいているわけで、つまりは嘘である。

と言ってしまうと身も蓋もないけれど、嘘というか盛っているというか、現実(事実)とはぜんぜん違うものを思い描いて陶酔するというのは、人間が持っている面白い能力の一つで。

思い描き得るものすべてが現実べったりで、幻想の入る余地がまったくないとしたら、僕なんかこの年まで生きていられなかっただろう。それは僕に限ったことではないと思う。

「子供の頃どんなRPGをやっていたか」ということについて書こうと思っていたのに、枕で妙に尺を取ってしまったので、このトピックについては一言で済ませようと思う。

ザナドゥ以来かなり長い間熱心なファルコムファンでした。ザナドゥ、イース、ロマンシア、ソーサリアンとか、そういったところ。ファミコンとかのゲーム機でなく、パソコンでやってました。まあ、おたくでした。

ファルコム壁紙
https://www.falcom.co.jp/download/w_paper/index.html

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文庫レーベル別思い出の一冊(新潮文庫編):呉茂一『ギリシア神話』

呉茂一『ギリシア神話』(新潮文庫)

今でも新刊で買える大ロングセラーの文庫。

中学生の時に読んだ。

おそらく自分で買ったのではなく家にあったのだと思う。家にあったのだとしたら、親が買ったものではなく兄が買ったものだったろう。

うちの親は、父は実用的な本しか読まない人だったし、母は小説をたくさん読んでいたけれど、それはほぼすべてミステリーだった。

その母の影響で、僕が小学生から中学生にかけてよく読んでいたのは赤川次郎だった。赤川次郎はかなり読んでいたと思う(実家に帰るといっぱいある)。

それで中学一年の夏休みの読書感想文は赤川次郎で書いた。どれか一冊を読んでというのではなく、それまでに読んだものを全部ひっくるめて「赤川次郎について」書いた。

この方法(一冊の本についてではなく作家について書くという方法)は、結局中学三年間貫くことになったのだけれど、その話はまたいずれ。

この『ギリシア神話』が思い出の一冊だというのは、その後、神話とかフォークロアとか、古代の遺跡だとか西洋の歴史だとか、中世だとか、つまりはファンタジー的な意匠に対して興味・関心を深めていくことになった、最も最初の頃に手に取った一冊だから。

そもそもそういう方向に関心が向くことになったのは、確実にロールプレイングゲーム(RPG)の影響。

RPGとか作る人になりたかったなぁ!

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「好きな出版社ランキング」続き、白水社のこと

前回の記事の最後、ベスト5にしれっと、それまでに言及していなかった出版社をふたつ混ぜておりました。

白水社と岩波書店。

岩波書店は、外国文学好きなブンコスキーとしては、どうしたってたびたび岩波文庫の赤帯(時々青帯)のお世話になるわけで、あげないわけにいかない。

そして白水社。

外国文学の中でもとりわけフランス文学に、澁澤龍彦や生田耕作に導かれて入っていった身としては、白水社さんにはいろいろな面でお世話になってます。

白水Uブックスや文庫クセジュなど、フランス文学関係の諸々の本はもとより、なんといってもフランス語の語学学習書も!

上の写真は手近にあった語学学習書から白水社の分だけを積んでみたもの。

白水社以外のものも積めばもっと高い塔になります。

こんだけ語学学習書があるのに、ぜんぜんフランス語しゃべれるようになってないのはなんでなんだぁー。

脱線しましたけど、そんなわけで、白水社はそうとう好きな出版社だといえます。1位でもいいくらい。

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