本日たにまち月いち古書即売会の搬入でした。これから寸心堂が目玉と思っている本を紹介させていただきます。ツイート連投失礼します。
ツイッターでは、「#たにまち月いち古書即売会」というハッシュタグをつけてツイートしました。
(1)篠沢秀夫教授の「フランス文学講義」全5巻。仏文好きの僕の座右の本です。クイズダービー時代には、後にこの先生の本を愛読するようになるとは微塵も思ってませんでした。
篠沢教授の本を愛読しているというのは本当のことで、フランス文学史の中に出てくる作家について知りたい時に、「篠沢教授は何て言ってるんだろう?」と、教授の本を確認するということがままありました。
(2)裸本のボードレール全集を含むボードレール関連本。トロワイヤの伝記は翻訳もフランス語版もあり。洋書の出所は大学の先生なので、けっこうしっかりしたものと思います。
ボードレール関連の洋書は今回の「たにまち月いち」に持ち込んだもの以外にもたくさんあります。状態がそれほどよくないので売りにくいのですが。
他の本も、ちょくちょくあちこちの即売会に持って行ってみるので、状態が悪くても安かったらいいよという方、買ってください。
(3)桑原武夫全集。「文学」って何のことだろう? という素朴な疑問を抱いていた若い頃に、桑原武夫の『文学とはなにか』を手に取ったのを覚えてます。未だに文学って何か分かってませんが。
「文学とは何か」という問いはいつも気にかかってます。若い時、この問いに答えを与えようとけっこう一所懸命頑張りました。そういった評論を読んだり、哲学・美学に手を出してみたりなんかもして。
結局、すっきりした答えは持てずに今日まで来てしまったんですが。
(4)ゲーテの伝記、評伝など。ゲーテの伝記のあとには、クンデラの『不滅』なんかどうでしょう?
クンデラの『不滅』には、ゲーテとその恋人のエピソードが繰り返し出てくるのです。始めて『不滅』を読んだとき、「ゲーテの伝記読んでみたいなぁ」と思ったものでした。当時は上の本が手元になかったもので。
(5)ヘルダーリン全集。旧版ですが、その分お安くなっております。
ツイッターで、ヘルダーリンが手に入ったら知らせてくださいって言われていて、ずっと気にしていたんですが、なかなか手に入れられませんでした。
それで、ようやく手に入って即売会に出せることになりましたが、ツイッターで声をかけて頂いた方のツイッターアカウントが無くなっていて、その方にお知らせしようがなくて、残念なことです。
(6)マンゾーニ『いいなづけ』全3巻。下巻の訳者(平川祐弘)あとがきが翻訳論のようなものになっていて面白かったです。立ち読みだけでも。
外国文学者の一番の仕事は、研究対象の作家のいい翻訳を出すことだ、というような話でした。
そして、いい翻訳をしようと思ったら、その外国語に精通していることはもちろんのこと、日本語も抜群にできるんでないといけないというようなことで。
で、ドイツ文学の翻訳では、森鷗外の翻訳が抜群だというような話。
(7)ポール・ベニシューの「フランス・ロマン主義」シリーズ4冊と『マラルメに従って』も。『作家の聖別』を読んで続きが読みたくなった方、翻訳はいつ出るかわかりませんし、フランス語でどうですか?
『作家の聖別』が出て、その書評を図書新聞か週刊読書人で読んで、「ポール・ベニシュー読みてー」と思っていた時に、古本業者の市で上の本が出てきて、そのタイミングのよさにびっくりしました。「絶対落札するぞ!」と思ったものでした。
無事落札できてよかったです。
ツイート連投失礼しました。これでおしまいです。明日から3日間、大阪古書組合にて「たにまち月いち古書即売会」です。よろしくお願いします。
というわけで、「たにまち月いち古書即売会」前日夜に、持ち込む本について、7連続ツイートしました。
記録のために、それらのツイートをブログにまとめておきました。
「たにまち月いち古書即売会」は、6月19日(金)から21日(日)まで、大阪古書会館にて。