だいたいホンの話(4)

IMGP0701 作家の年といえば、クイズダービーでおなじみのって、今時クイズダービーがぜんぜんおなじみじゃないわけだけど、フランス文学者の篠沢秀夫教授が、西洋の作家の作品の発表年度を和暦と対照するといった本を書いていたらしいですね。その本は見たことないけれど、『フランス文学講義』でも和暦を示すことがあったように思います。

それで例えば『ボヴァリー夫人』は安政4年ですか。

安政4年っていわれても、日本史に疎いからぜんぜんぴんとこないんだけど、とりあえず大政奉還の10年前で、江戸時代の末期でもうすぐ明治という頃ですね。

それが分かっても、僕はやっぱり歴史に疎いので、「へー……で?」という具合にしかならないのだけれど。

若い時は江戸時代と言われるとものすごく昔だと思ったし、明治でさえそうとう昔だというイメージだったから、19世紀のけっこうモダンっぽい小説が日本でいうと江戸や明治の前半くらいに書かれていたと聞くと、「やっぱ西洋進んでるなー!」と思ったと思う。

でも、自分が単に年を取ったせいか、それとも日本史に疎いとはいえ、主に文学史を通じて明治の時代の雰囲気を若い時とは違った風に感じるようになってきたせいか、まあまあそんなもんなのかなぁと思うようになってきたような。

 

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