呉茂一『ギリシア神話』(新潮文庫)
中学生の時に読んだ。
おそらく自分で買ったのではなく家にあったのだと思う。家にあったのだとしたら、親が買ったものではなく兄が買ったものだったろう。
うちの親は、父は実用的な本しか読まない人だったし、母は小説をたくさん読んでいたけれど、それはほぼすべてミステリーだった。
その母の影響で、僕が小学生から中学生にかけてよく読んでいたのは赤川次郎だった。赤川次郎はかなり読んでいたと思う(実家に帰るといっぱいある)。
それで中学一年の夏休みの読書感想文は赤川次郎で書いた。どれか一冊を読んでというのではなく、それまでに読んだものを全部ひっくるめて「赤川次郎について」書いた。
この方法(一冊の本についてではなく作家について書くという方法)は、結局中学三年間貫くことになったのだけれど、その話はまたいずれ。
この『ギリシア神話』が思い出の一冊だというのは、その後、神話とかフォークロアとか、古代の遺跡だとか西洋の歴史だとか、中世だとか、つまりはファンタジー的な意匠に対して興味・関心を深めていくことになった、最も最初の頃に手に取った一冊だから。
そもそもそういう方向に関心が向くことになったのは、確実にロールプレイングゲーム(RPG)の影響。
RPGとか作る人になりたかったなぁ!